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介護におけるレスパイトとは

氷が入っているアイスティー

介護にも休日を

在宅介護は、365日休みなく続けられなければいいけません。
このため介護をする家族は、日曜日も祝日もお正月もお盆も関係なく介護をしているケースが多いのです。
しかし、心身ともに負担の大きな介護を、一日も休まずに続けるのは、とても難しいことではないでしょうか。

病気やケガで一時的に介護ができなくなることもありますし、冠婚葬祭といった近しい人の人生の節目に立ち会うこともあります。
また元気な人であっても、休みなく介護を続けていては、心身ともに疲れてしまいます。

そこで注目されているのが、在宅で介護している人がたまには介護を忘れて過ごせるようにサポートする、レスパイトケアです。

レスパイト(respite)とは、苦痛などの小休止、一時的な休みといった意味の英語です。
介護におけるレスパイトケア・ケアとは、在宅で介護を受けているお年寄りなどが、福祉サービスを行っている業者や行政機関を利用し、その期間だけ介護をしている家族が、心身の休息をとるための支援のことをいいます。
レスパイト・ケアという言葉の代わりに、レスパイト入院、レスパイト・サービスと呼ばれることもあります。

レスパイト・ケアの利用の仕方

レスパイト・ケアでよく利用されるサービスが、デイサービスとショートステイです。
デイサービスは私の親も利用しているものですが、要介護の高齢者が、事業者が運営する施設で1日を過ごすサービスです。
介護スタッフなど専門家が、食事や入浴といった介助のほか、ゲームやリクレーション、他の高齢者との交流など、お年寄りのためのスケジュールが組まれており、安心して預けることができます。
デイサービスはほとんどが民間の事業者が運営にしており、全国各地で運営されていることが多く、要介護度によって介護保険で利用できる日が決められています。
最も利用しやすいレスパイトサービスといえるでしょう。
親にとっても自宅以外の場所で過ごすことで刺激を受けますし、他の方との交流、さまざまなイベントを通じてのリフレッシュなど、メリットがたくさんあります。

ショートステイも要介護認定を受けた人が、介護保険で利用できるサービスで、一日など短期間泊りで預かってくれる宿泊型のサービスです。
旅行、出張、冠婚葬祭など、数日間家を留守にする場合に、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、病院などが行っているのが一般的できで、宿泊できる日数は施設によって異なります。

本人がイヤがるなど何らかの理由でこれらのサービスを利用するのが困難な場合でも、他の家族や身近な人に介護をお願いして外出をする、自分だけの時間を持つ、親しい人と話して愚痴をこぼすなど、ほんの少し介護から離れるだけでもリフレッシュ効果が期待できます。

介護は、すべてを自分一人が背負う必要はないと思います。
何でも自分がしなければ……と思うと、どこかでムリがきますから、途中で挫折するキケンもあります。
介護を受ける人も、介護をする人も、なるべく楽しく、ストレスを感じずに過ごせるのがベターではないでしょうか。
そのためにも、レスパイト・ケアを利用するのはとてもいいことだと思います。