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親を看取るために考えるべきこと

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まずは情報収集を

親の介護が必要になった場合、介護を受けながらの人生、そして終末期を看取るまで、どのように暮らしていくかをしっかりと考えなければいけないと思います。
親御さんの多くが、住み慣れた家で最期まで暮らしたいと希望されるのではないでしょうか。

自宅で介護する場合、自分だけで頑張るのではなく、行政のサービスを積極的に活用することをおすすめします。
というのは介護は、きれいごとではできないからです。
特に認知症の場合、症状によっては徘徊などのキケンもあります。
自分一人ではどうしようもないこともありますから、どれだけ行政サービスを活用できるかが、自宅での看取りのカギとなると思います。

しかし、どのような行政サービスを受けられるのか、詳しく知らない人の方が多いのではないでしょうか。
在宅で介護を受ける高齢者介護のサービスにはさまざまなものがありますが、大きく分けると通いで日中に預かってもらえるデイサービス、一日など短時間預かってくれるショートステイ、自宅に看護師や介護スタッフが足を運んでくれる訪問看護・介護サービスの3つに分けられます。

私の親は通いのデイサービスに通っています。
これは週に何日か、デイサービス施設の車が迎えに来てくれて、朝から夕方くらいまでそこで過ごすサービスです。
デイサービスでは簡単な運動やレクレーションをしたり、デイサービスに通うほかのお年寄りと交流したりできるよう工夫されています。
季節ごとのイベントもありますし、お年寄りが楽しく過ごせる場所として機能しています。
近年は、一つの施設でデイサービス、ショートステイ、訪問サービスの3つの機能を持つ施設も増えてきました。
日頃ショートステイで通い慣れている施設なら、スタッフの方とも顔見知りですから、ショートステイといったお泊りでも、怖がらずに過ごせるというメリットがあります。

さまざまな行政サービスが用意されていますが、どのようなサービスが受けられるかは、地方自治体によって異なるようです。
しかし、お住まいの自治体や地域包括センターに問い合わせれば、どのようなサポートが受けられるのか、ていねいに説明してくれます。

認知症は施設介護も考えよう

認知症の自宅介護は難しいといわれており、症状が進んで重度になると、自宅介護を諦める人も少なくありません。
あまりにも負担が大きい場合は自宅ではなく、施設での介護も考える必要があるのではないでしょうか。

介護保険で利用できる施設では要介護度が高くても入居できる特別養護老人ホームがあります。
こちらは比較的少ない金額で利用できるのが特徴で、月々の負担額は9万円から15万円程度。
入居時に入居一時金などを支払う必要がないのも特徴です。
しかしながら、比較的定額で利用できるサービスなので常に満員で、空きができるまで何年も待たなければならないケースも少なくありません。
施設の利用を考えているなら、早めに申し込むことをおすすめします。

比較的軽度や中程度の認知症なら、認知症高齢者グループホームの入居もおすすめです。
こちらは入居一時金が無料のところもあれば、入居一時金が必要なところもあり、100万円程度請求されるところもあり、施設によって費用は異なります。
月々の利用費は15万円から30万円程度といったところでしょうか。

このほか、費用負担額は大きいですが、企業などが運営する介護付き有料老人ホームもあります。
ただ、認知症介護については、施設によって対応がさまざまなので、入居費の高さにくらべて手厚い介護が受けられるかは、施設次第といえそうです。

在宅、施設、どちらで介護を受けてもらうしても、本人が安心・安全に過ごせることが何よりも大切だと思います。
そのためには、どのようなサービスがあり、どれくらいの費用で利用できるのか、しっかりと情報を収集することが重要なのではないでしょうか。